エンジニアにとって実務経験は大変重要です。日本のIT業界は常に人手不足のため、独立しても案件がたくさん獲得できる、または、未経験で転職活動をしてもIT系なら簡単に職が見つかると思われる方もいます。しかし、IT業界が欲しい人材は、経験を積んだ優秀なエンジニアなのです。
実務経験が不足しているエンジニアは、フリーランスの場合は、なかなか単価の高いやりがいのある案件を獲得することができません。そうなると、スキルアップしていくこともできず、目標とする収入も得ることができなくなってしまいます。

また、エンジニアが実務経験不足の場合、経験値が浅く、プロジェクトの全体像を理解することが難しく、業務を効率よく進めることもできません。つまり、自分の目先の作業だけに目がいってしまい、全体を俯瞰できないのです。
プロジェクトは、複数人が協力するチーム開発ですので、経験が足りないエンジニアは非常に苦労することになります。

企業に就職する場合も、フリーランスエンジニアになる場合も、独走できるエンジニアが必要とされます。誰かに頼りながら仕事をするのではなく、一人でも即戦力として開発可能なレベルが必要とされるのです。

そして、プログラミング能力のみが実務経験とみなされません。技術だけではなく、ヒューマンスキルと言われる、営業力や、コミュニケーション能力、マネジメント能力なども必要です。
しかし、こういったスキルは、独学で身につけられるものではありません。実務をこなし、実際に現場経験を積むことで獲得する能力です。このようにエンジニアとして成長し、経験を積むためには最低でも3年の企業勤めは必要と言えるでしょう。